LE CLUB BACHRAF in the 22nd Medina Festival(Tunis) | アラブ音楽 |
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LCBチュニジア公演、大成功!! |
《日本語訳》
2004年11月11日付「ル・トン」紙 第一面
ダール・ラスラムのル・クラブ・バシュラフ - 日本がチュニジアを歌うとき
ダール・ラスラムという典雅な場所で、第22回メディナ・フェスティバルの一環であるチュニジア音楽の夕べがまた催された。出演したのはいったいどんなグループだろうか?ラシディーヤ?ズィヤド・ガルサのグループ?それとも ロトフィ・ブシュナークの?ズィン・ハッダード? ノン!
フェスティバルの思いがけない贈り物、それはル・クラブ・バシュラフだった。ウード、ナイ、ダルブッカを演奏する、日本の女性アラブ音楽グループである。それは文化の融合と、私たちの音楽が普遍に到達した証を象徴する演奏会であった。マグレブからヨーロッパや中東を経て極東まで、アラブ音楽は旅をし、私たちのチュニジア音楽は日出ずる国のアーティストの心をとらえたのだ。
一時間ものあいだ、感じの良いこのトリオが演奏するプログラムは、すべてチュニジア音楽であった。それは真の贅沢であり、チュニジア音楽の特質に、つまりはそれを規定するチュニジアの旋法に、この3人はすばらしく順応していたのである。見事にウードを弾く松田嘉子は、1992年以来チュニス高等音楽院アリ・スリティ教授の弟子であり、2001年にチュニジアで、2002年にパリのアラブ世界研究所で、また同年カイロ・オペラハウスのアラブ音楽フェスティバルで、コンサートを行っている。ナイのヴァーチュオーソ竹間ジュンは、やはりチュニスで学び、チュニス高等音楽院スラーフ・マナー教授の弟子であり、松田嘉子とともにチュニジア、フランス、エジプトのコンサートに出演した。のみやたかこは東京で学び、ダルブッカを1998年より演奏している。 2003年からル・クラブ・バシュラフに参加し、同年イスタンブールでもオリエンタル音楽を学んだ。
優美にそして繊細に、3人の音楽家はチュニジアのマルーフおよびケマイエス・テルナン作曲の歌曲のレパートリーから8曲を演奏した。彼女たちは、さまざまな組曲を通じて、バヤティ、ハスィン、ラムル・マヤ、アスバアインなどのチュニジアのマカームを巡回した。このトリオには、チュニジア音楽が浸透していて、演奏する喜びが感じられるのだった。ナイやウードによる導入や即興演奏には、アラブ音楽の本質的な楽器であるこれらの楽器を、完璧にマスターしていることが現れていた。尋常を超えるこのコンサートは、メディナ・フェスティバルがその忠実な音楽愛好家たちに贈った、とっておきの、きわめて美しい贈り物であった。 (ロトフィ・ベン・ハリーファ記、松田嘉子訳)